毎日怒られていると、あなたは自分の気づかいが足りないと考えます。もっと先を読もう、もっと察しよう、と。
ところが、現役のカメラマンが書いていることは逆です。先を読もうとして手が止まることが、怒られる原因だと言っています。あわせて、カメラマンがアシスタントに何を期待しているのかも書かれています。
この記事では、怒られる場面で何が起きているのかを、カメラマン側の言葉から確認します。我慢の話はしません。
あなたの動きが現場で止まっているからです。 間違えたからではありません。
同じ状態になったアシスタントが、こう書いています。
現場の空気を読むのはとても大事です。
しかし空気を読もうとして
何もわからない僕は動けず。
そして現場の空気を読もうとして次のアクションが起こせない/レスポンスがすぐ返せない。
(Yahoo!知恵袋 q14170322179。2026年10月26日に確認)
これに答えたのは、アシスタント経験のあるカメラマンでした。
深読みしようとすればするほど行動がワンテンポ遅れますし、相手をイラつかせることにもなりますしそれで怒られて更に深読みするようになるなど、悪循環に陥ってしまいます。
(同上・ベストアンサー)
順番はこうなっています。
| 起きていること | |
|---|---|
| 1 | 空気を読もうとする |
| 2 | 判断がつかないので止まる |
| 3 | 動きが1テンポ遅れる |
| 4 | 怒られる |
| 5 | もっと深く読もうとする → 1に戻る |
怒られた理由を「察しが足りなかった」と受け取ると、5に進みます。だからここから抜け出せなくなります。
専門性ではありません。 同じ回答にはっきり書かれています。
そもそも経験の少ないアシスタントに、最初からそこまでの専門性は期待していないのです。
何か特別なことをしようなどとは思わずに、ものを持つとか渡す必要があると察したときにはそうするとか、普通の人間なら誰でもできる範囲のことだけしていれば良いです。
(Yahoo!知恵袋 q14170322179 のベストアンサー。2026年10月26日に確認)
期待されているのは、ものを持つ・必要なときに手を出すという範囲です。ここを「それでは評価されない」と考えて先回りしようとすると、止まります。
同じ回答の続きです。
そのうえで何か必要なことがあればこちらから指示をしますし、時間的余裕があるときは教えたりもしますから、そういう積み重ねを続けていくことで少しずつ身体で覚えていくものです。
覚えていったものから順番に、次からは言われる前にやっておくなどしていけば良いです。
先読みは、最初にやることではありません。 言われたことが積み上がってから、順番に前へ出す形です。
| 順番 | やること |
|---|---|
| 1 | 言われたことをやる |
| 2 | 同じ場面が来たら、言われる前にやる |
| 3 | それが増えていく |
いきなり2から入ろうとすると、2の中身がないので止まります。
聞かずに止まるほうが怒られます。 これも同じ回答に書かれています。
分からないことがあるのなら、躊躇って動かずにいるのではなく何でも聞きにきてください。多少撮影の流れを妨げられても、間違ったことをされて大事故に繋がるより余程マシです。
自信のないことを曖昧なまますることが一番よくないです。
(Yahoo!知恵袋 q14170322179 のベストアンサー。2026年10月26日に確認)
ここで2つのことが言われています。
1 聞くことは、撮影を止める行為ではない
「多少撮影の流れを妨げられても」と、カメラマン側が先に認めています。待つ側は、聞かれる時間を計算に入れています。
2 分からないまま進めるのが一番まずい
機材の扱いを間違えると、撮影そのものが止まります。聞く数秒のほうが安く済みます。
聞きにくいのは、聞く文が長くなるからです。短くすると声に出しやすくなります。
| 長い | 短い |
|---|---|
| 「あの、このレンズってどこに置けばいいですか、ケースに戻したほうがいいですか」 | 「ケースですか」 |
| 「次の場所に移動する感じですかね、機材はどれから運びますか」 | 「どれから運びますか」 |
| 「これで合っていますでしょうか」 | 「合っていますか」 |
動作の名前だけを言う形にすると、1秒で済みます。長い前置きが要らないので、間に入れやすくなります。
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相談者は、これも言われていました。
そして、まだ師匠へのリスペクトが足らない。
言葉のリスペクトは誰でもできます。そうではなくリスペクトを姿勢で表せるようなものがわかりません。
(Yahoo!知恵袋 q14170322179。2026年10月26日に確認)
カメラマン側の答えは、意外なものでした。
飲みの席などで「尊敬しています」などと言われたら嬉しくもなるかと思いますが、現場では立会いのお客さんや被写体のほうが中心です。
カメラマンに対する尊敬の念などは、滲み出る分には仕方ないとしても現場では必要のないものです。
たとえば、レンズの渡し方など気にしてモタついている暇があったらさっさと渡してほしいと思います。
(同上・ベストアンサー)
現場の中心は、カメラマンではなく被写体とお客さんです。 師匠をどう立てるかを考えている時間は、そこから外れています。
姿勢で示すものがあるとすれば、速さのほうだと書かれています。
アシスタントの経験について、別の回答者(アシスタントから入った人)が書いています。
いきなりカメラマンとして働かされるよりよほど基礎や全体が見渡せるのでカメラとして以外の知識も増えたりします。
自分は写真も映像もアシスタントから入ったことがありますが、自分の知らない世界というのは面白いものです。
(Yahoo!知恵袋 q14308637459 の回答。2026年10月26日に確認)
残るのは撮影の技術だけではありません。 現場の順番、他の職種との話し方、時間の読み方です。
ただし、アシスタントが唯一の入口ではありません。師匠につかずに仕事を受けた順番はカメラマンのアシスタントが辛いのは本当|師匠につかずに仕事を受ける順番で説明しています。
怒る人が理不尽な場合もありますか?
あります。上の回答者も「最近の人は怒鳴ったり手が出たりはしないのではないでしょうか」と書いていて、そうでない現場があることを前提にしています。 手が出る・人格を否定されるといった場面は、動き方の問題ではありません。
毎回同じことで怒られます。
覚えていないのではなく、その場面の呼び方が決まっていないことがあります。「次はこれ」と言われたときの「これ」が何を指すのかを、撮影のあとに1つずつ聞いて、言葉を揃えてください。
聞く時間がない現場もあります。
撮影中に聞けないなら、始まる前に聞くことになります。機材を並べている時間が、いちばん聞きやすい時間帯です。
怒られてから動けなくなります。
上の回答の「できるだけ深く考えない」が、そこへの答えです。怒られた内容を場面から切り離して一般化すると、全部の場面で止まります。
あまりひとつの言葉をあらゆる場面で意識しすぎないようにしたほうが良いかと思います。
(Yahoo!知恵袋 q14170322179 のベストアンサー)
何か月くらいで変わりますか?
期間は現場によります。ただし上の「順番」では、言われたことが積み上がった数で決まります。月数ではありません。
怒られる回数は、察する力ではなく、止まらない動き方で減ります。
関連記事:カメラマンのアシスタントが辛いのは本当|師匠につかずに仕事を受ける順番/カメラマンになる
※引用した質問と回答は、Yahoo!知恵袋の公開ページから2026年10月26日に確認したものです。投稿者個人の経験であり、すべての現場に当てはまるものではありません。
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執筆:山野井 孝志(フォレスト出版)
柔道整復師。施術とコーチングの経験はあわせて5万件以上。セラピスト向けのセミナー事業で成約率を10%から60%に引き上げ、後輩のセミナー事業の立ち上げにも携わり、年商6,000万円のビジネスを構築。現在はフォレスト出版に在籍しています。
監修:小椋 翔(フォトグラファーの学校 学校長/通称:オグショウ)
一般社団法人日本ニューボーンフォトグラファー協会 代表理事。経営コンサルタント。現在5社経営。わが子を撮影するために購入した3万円のカメラ1台で、そのまま写真館をオープンし、その後に出張撮影を開始。2017年、カメラマンを育成する「カメラマン全力授業」「フォトグラファーの学校」を全国で開始し、卒業生は1,400名。日本初のセルフウェディングフォトスタジオ「SELDING」を沖縄に2店舗経営。経営コンサルタントとして3,000人以上を支援。著書に『増補改訂版 副業するならカメラマン』(フォレスト出版)。
この記事は、小椋翔さんの著書・セミナー・受講生へのインタビューと、各サービスの公式情報をもとに構成しています。
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