未経験から写真を仕事にする人のための情報サイト

公園の撮影許可がいらないのは、どこまで?東京の公式回答

海辺で手をつなぐ家族3人(引き・淡い)

「公園で撮るのに、いちいち許可が要るのか」と調べると、区のページと都のページと業者の記事が混ざって出てきます。書いてある条件が、どれも少しずつ違います。

違って見えるのは、東京の公園は管理者が分かれているからです。そして、東京都は「いらない」の線を2つの要件で示しています。

先に、その2つから書きます。

撮影許可がいらないのは、どんな撮影ですか?

ご家族などの記念写真や風景写真です。東京都建設局が、都立公園は申請せずに撮影できると案内しています。

ご家族などの記念写真や風景写真を撮影する場合は、公園へ申請せずに撮影することができます。

(出典:都立公園等での撮影について(東京都建設局))

では、どこからが「申請が要る撮影」なのか。 井の頭恩賜公園のページが、いちばん具体的に書いています。

撮影目的が営利・非営利に関わらず、次の二つの要件を満たす場合は占用許可が必要です。[1]公園本来の目的以外の使用 撮影の被写体になるモデル等 [2]公園の排他的・独占的使用 撮影用小道具・機材

(出典:井の頭恩賜公園での撮影について(東京都建設局 西部公園緑地事務所))

「二つの要件を満たす場合」です。 被写体がモデルであること、そして小道具や機材で場所を独占すること。同ページは、レフ板や撮影用機材を持ち込んでモデル撮影会を行うとき、テレビや映画等の撮影で一定の場所を一定の時間、排他的・独占的に使用するときに申請が必要としています。

営利か非営利かは、判断の軸になっていません。 無料の撮影会でも要件に当たれば許可が要ります。

出張撮影の仕事は、いらない側に入りますか?

公園によって答えが変わります。商業目的か、撮影に伴い収入を得るかの2点で判断されます。

都立公園は、上の2つの要件で判断します。一方、江東区は基準そのものが違います。

撮影を商業目的で行う場合又は撮影に伴い収入を得る場合

江東区立公園では、これに当たる撮影は事前に区の許可が必須です。一般の人が風景や家族・友人を撮ることは、他の利用者に配慮したうえで許可なく行えるとしています。

(出典:区立公園内での撮影許可について(江東区))

同じ「家族写真を1時間撮る」でも、都立公園と江東区立公園では判断が分かれます。 都立では2要件で見ますが、江東区では「収入を得るか」で切られます。

依頼を受けて撮るなら、その公園の管理者に確認するところから始めてください。

写真の仕事の始め方を、無料のオンライン講座で公開しています

未経験から始める手順、広告費をかけずに依頼を受ける方法、実際にいくらになるのかの収益シミュレーション。全4部構成の無料オンライン講座で公開しています。

登録は無料です。メールアドレスだけで受け取れます。

東京の公園は、誰が管理しているのですか?

都立公園、区立公園、海上公園の3つです。管理者が違うので、申請先と条件も変わります。

種類管理者例
都立公園・庭園・動物園・植物園・霊園東京都(各公園管理所・東京都公園協会)代々木公園、井の頭恩賜公園、葛西臨海公園
区立公園各区江東区立・港区立の公園
海上公園東京港埠頭ほか(公園ごとに窓口が別)お台場海浜公園ほか12公園、潮風公園、台場公園、辰巳の森海浜公園ほか8公園、若洲海浜公園、東京港野鳥公園

(出典:撮影を行うためには(海上公園なび))

海上公園は、同じ「お台場」でも窓口が分かれています。 このほか、都内には国が管理する公園もあります。新宿御苑は環境省の国民公園で、対価を受け取る撮影そのものができません。公園名で公式ページを確認してください。

管理者が違えば、料金も、撮れる時間も、撮れる曜日も違います。

区立公園は、どれくらい違うのですか?

静止画の使用料は、江東区立が1時間1,997円、港区立が6,757円。3.4倍の差があります。

江東区立港区立
静止画の使用料(1時間)1,997円6,757円
動画の使用料(1時間)17,625円59,620円
撮影できる時間午前9時〜正午の2時間以内(準備・片付けを含む)午前9時〜午後9時で連続4時間以内
土日祝日撮影禁止(年末年始・学校長期休業期間も)記載なし
人数記載なし演者・スタッフ合わせて20名以下(小規模公園は10名以下)
機材固定式レフ板・レール・タワー・クレーンは不可手持ち機材のみ。三脚は1台のみ
申請使用開始日の2か月前の1日〜7日前(豊洲・若洲公園は6か月前の1日〜7日前)先着順・予約不可

(出典:江東区、区立公園内での商業撮影の許可について(港区、令和7年4月1日現在))

静止画の使用料が3倍以上違います。 港区は「撮影会(複数カメラマンによる被写体撮影)」そのものを禁止しており、児童遊園・緑地・遊び場・区が管理する運河沿いの遊歩道では許可できないとしています。

江東区は、申請書を出してから休日を除いて7日間が過ぎないと撮影できません。当日の思いつきでは通りません。

杉並区・大田区・横浜市の条件は、公園の撮影許可は必要?平日しか下りないことがありますに並べています。

土日祝日に撮れる公園は、ありますか?

都立公園には、あります。区立公園は平日しか下りないところが目立ち、江東区は土日祝が撮影禁止です。

  • 江東区立は土日祝日が撮影禁止。年末年始と学校長期休業期間も撮れません
  • 代々木公園は土日祝日も許可が下ります(1日5件まで)
  • 葛西臨海公園は、繁忙期の土日祝日が撮影できない日に含まれます
  • 井の頭恩賜公園は、桜花期(3月中旬〜4月中旬)は報道取材等を除き原則として撮影許可を行っていません。カメラマン・モデル・スタッフ合計20人以上の撮影もできません

いちばん撮りたい季節と場所ほど、条件が厳しくなります。 桜と紅葉の時期は、先に管理者へ聞いておくほうが早く済みます。

どこに聞けばいいのですか?

その公園の管理者です。区役所に聞いても都立公園のことは分かりませんし、逆もまた同じです。

公園以外では、地元の自治組織がルールを出していることもあります。京都・祇園は住民一同の名前で、罰則つきのメッセージを出しています。

順番はこうなります。

  1. 公園の正式名称を確かめる(「都立」「区立」が名前に入っていることがあります)
  2. 公園名で公式ページを探し、管理者を特定する
  3. その管理所・担当課に電話し、撮影企画書と許可条件を取り寄せる
  4. 内容を調整し、占用許可申請書を出して占用料を納める
  5. 許可証の交付を受け、当日は指示に従う

都立公園は、この流れが東京都建設局のページに明記されています。料金も禁止事項も改定されます。申請の前に、必ず最新の内容をご自身で確認してください。

この記事のまとめ

  • 都立公園で許可が要るのは、2つの要件を満たす場合。[1]被写体になるモデル等 [2]小道具・機材による排他的・独占的使用
  • 営利か非営利かは軸ではない。無料の撮影会でも要件に当たれば許可が要る
  • 家族の記念写真・風景写真は、都立公園では申請不要
  • ただし江東区立は基準が別で、「商業目的または撮影で収入を得る場合」は許可が必須
  • 区立どうしでも差が大きい。静止画1時間で江東区1,997円・港区6,757円
  • 江東区立は土日祝日が撮影禁止、撮影は午前9時〜正午の2時間以内
  • 井の頭恩賜公園は桜花期は原則許可なし、合計20人以上も不可
  • 聞く先は区役所ではなく、その公園の管理者

公園のほかに、無料の展望台やタワーで撮れるかは東京の撮影スポットの穴場は?に並べました。

東京都建設局と各区の案内は2026年9月30日に確認したものです。

写真の仕事の始め方を、無料のオンライン講座で公開しています

未経験から始める手順、広告費をかけずに依頼を受ける方法、実際にいくらになるのかの収益シミュレーション。全4部構成の無料オンライン講座で公開しています。

登録は無料です。メールアドレスだけで受け取れます。

執筆:山野井 孝志(フォレスト出版)

柔道整復師。施術とコーチングの経験はあわせて5万件以上。セラピスト向けのセミナー事業で成約率を10%から60%に引き上げ、後輩のセミナー事業の立ち上げにも携わり、年商6,000万円のビジネスを構築。現在はフォレスト出版に在籍しています。

監修:小椋 翔(フォトグラファーの学校 学校長/通称:オグショウ)

一般社団法人日本ニューボーンフォトグラファー協会 代表理事。経営コンサルタント。現在5社経営。わが子を撮影するために購入した3万円のカメラ1台で、そのまま写真館をオープンし、その後に出張撮影を開始。2017年、カメラマンを育成する「カメラマン全力授業」「フォトグラファーの学校」を全国で開始し、卒業生は1,400名。日本初のセルフウェディングフォトスタジオ「SELDING」を沖縄に2店舗経営。経営コンサルタントとして3,000人以上を支援。著書に『増補改訂版 副業するならカメラマン』(フォレスト出版)。

この記事は、小椋翔さんの著書・セミナー・受講生へのインタビューと、各サービスの公式情報をもとに構成しています。

週4回、写真を仕事にする話をお届けしています

月・水・金・日の18時30分。撮り方の手順、料金の決め方、依頼の受け方。1通5分で読み終わる分量です。購読は無料で、解除はいつでもできます。

公式メールマガジンを購読する(無料)

このサイトの監修者の本

『増補改訂版 副業するならカメラマン』小椋翔・著(フォレスト出版)

『増補改訂版 副業するならカメラマン』小椋翔・著(フォレスト出版/2026年2月)
このサイトで扱っている「需要を先に見つける」という考え方は、この本がもとになっています。