出張撮影を始めると、遅かれ早かれこの一文に当たります。
「当社での撮影業者による撮影はお断りしております」
明治神宮も、熱田神宮も、公式サイトに書いています。大阪天満宮は2026年4月から、家族が撮ることまで含めて全面禁止にしました。
なぜ、こうなったのでしょうか。
「一部のカメラマンのマナーが悪いから」で片づけると、そこで終わってしまいます。もう少し細かく見た数字があります。
登録フォトグラファー109人のうち2人でした(株式会社aMiの調査、2024年11月)。
この中に「これまで神社での撮影でトラブルになったことはありますか?」という設問があります。
トラブルになったと答えた方は、2名でした。
109人のうち2人です。神社での出張撮影は、思われているほど揉めていません。
※この調査は1つのサービスの登録者に聞いたものです。業界全体の数字ではありません。
持ち込み料の件と、海外の旅行者が撮影に割り込んで中断した件です。aMiが中身を公開しています。
1つ目は、お金の話です。 外部のカメラマンが入るときに、施設側が持ち込み料を求めることがあります。持ち込み料は、事前に確認していれば起きません。 誰が払うのかまで含めて、依頼を受けた時点で決めておく話です。
2つ目は、防ぎようがありません。 参拝者の多い神社では起こりえます。
つまり、自分に降りかかるトラブルは、確認漏れか、運か。 どちらもこの記事の主題ではありません。
他のフォトグラファーの振る舞いが気になったことがある人が、109人中60.6%いました。
「他のフォトグラファーの振る舞いが気になったことはありますか?」
自分がトラブルになった人は2人。けれど、他人の振る舞いが気になった人は6割です。
ここに答えがあります。神社が見ているのは、あなた個人ではありません。 境内で起きていること全部です。禁止という判断は、一人ひとりの評判ではなく、その場所で起きた出来事の積み重ねに対して下されます。
aMiは、調査のまとめにこう書いています。
最近ではマナーを守れない一部のフォトグラファーの迷惑行為が原因で、全ての商用撮影を禁止している神社も増えています。
「全ての」です。 守っている人ごと、締め出されます。
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撮影スポットの長時間独占と、大声を出しての撮影の2つが、とくに多く挙がっていました。
そのほかに挙がっていたのが、たくさんの人がいる中でのシャボン玉を使った撮影と、立ち入り禁止エリアでの撮影です。
どれも、技術の問題ではありません。 シャボン玉は写真を良くする道具です。長く粘るのは、いい表情を待っているからです。良い写真を撮ろうとする動きが、そのまま迷惑になります。
「良い写真」と「良い仕事」は、同じではありません。
同じ調査で「その他、神社での出張撮影で困ったこと」として挙がっているものが、実務的です。
3つ目と6つ目は、依頼を受けた時点で決まります。
儀式中がNGの神社で、儀式の時間を撮影枠に入れてしまえば、当日その分は撮れません。予約の組み方の問題です。
そして最後の1つ。ご祈祷を受けずに撮影だけをする。 神社から見れば、境内が撮影スタジオとして使われているということです。禁止が増える理由の、たぶん中心にあります。
「他のお客様の邪魔にならないようにしている」は、回答した109人のほぼ全員でした。
「他のお客様の邪魔にならないようにしている」は、ほぼ全員でした。
そのほか、ほとんどの方が実践しているものとして挙がっていたのがこちらです。
3つ目は、意外と抜けます。 着いたらまず参拝して、社務所に一声かける。これをしている人と、していない人がいます。
事前の確認方法も出ています。
足すと100%を超えます。 両方やっている人が多いということです。片方だけでは足りない、と現場の人たちが判断しています。
その神社のサイトで、撮影に関する記載を探すのが最初です。6割の人がやっています。
この6つは、撮影技術と関係がありません。 けれど、守れない人が増えれば、その神社では誰も撮れなくなります。
逆に言えば、断られない人でいることが、そのまま仕事の続けやすさになります。
誰が許可を取るのかは神社の撮影許可は誰が取る?に、公園の場合は公園の撮影許可は必要?にまとめました。
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調査は2024年11月実施、各神社の記載は2026年8月に確認したものです。
## この記事のまとめ
※数字はすべて株式会社aMiの調査(2024年11月、有効回答109件)によります。各神社の規定は変わります。必ずご自身で最新のものを確認してください。
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執筆:山野井 孝志(フォレスト出版)
柔道整復師。施術とコーチングの経験はあわせて5万件以上。セラピスト向けのセミナー事業で成約率を10%から60%に引き上げ、後輩のセミナー事業の立ち上げにも携わり、年商6,000万円のビジネスを構築。現在はフォレスト出版に在籍しています。
監修:小椋 翔(フォトグラファーの学校 学校長/通称:オグショウ)
一般社団法人日本ニューボーンフォトグラファー協会 代表理事。経営コンサルタント。現在5社経営。わが子を撮影するために購入した3万円のカメラ1台で、そのまま写真館をオープンし、その後に出張撮影を開始。2017年、カメラマンを育成する「カメラマン全力授業」「フォトグラファーの学校」を全国で開始し、卒業生は1,400名。日本初のセルフウェディングフォトスタジオ「SELDING」を沖縄に2店舗経営。経営コンサルタントとして3,000人以上を支援。著書に『増補改訂版 副業するならカメラマン』(フォレスト出版)。
この記事は、小椋翔さんの著書・セミナー・受講生へのインタビューと、各サービスの公式情報をもとに構成しています。
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