七五三・ウェディング・ポートレートの記事で、逆光は何度も出てきました。そのたびに「顔が暗くなる問題」として扱っています。
ただ、逆光は本来、消す対象ではありません。使い方を知っていれば、いちばん柔らかい光になります。
カメラが、明るい方に露出を合わせてしまうからです。太陽が背景にあると、全体が暗く写ります。
太陽が背景にあると、カメラは空の明るさに合わせて全体を暗く写します。結果、主役の顔だけがシルエットのように沈みます。
これは失敗ではありません。カメラが「正しく」空の明るさに反応しているだけです。直すべきは、露出をどこに合わせるかという判断のほうです。
顔に合わせます。露出補正を+1〜+2段プラス側にすると、空は白飛びしますが顔は正しい明るさになります。
七五三やウェディングのように主役がいる撮影では、迷ったら顔を優先してください。空の色は、あとからレタッチで多少戻せます。仕上げの考え方はレタッチのやり方にまとめました。
現場の自由度で選びます。屋外でフラッシュを弱く当てるか、レフ板で光を返すかの違いです。
フラッシュ(弱め)
– 屋外の日中、逆光で顔が暗いときに弱く当てると、露出を上げすぎずに顔だけ明るくできます
– 正面から強く当てると、背景に不自然な影が出ます。あくまで補助的に、弱く当てるのがコツです
レフ板
– 白い板やパネルで、太陽の光を顔の下から跳ね返します。電源も設定も要らず、屋外で手軽に使えます。
– ただし片手がふさがるため、アシスタントか自立式のスタンドが要ります。一人で出張撮影する場合は、荷物が増える点を考慮してください
ストロボ
– レフ板より強く光を足せます。詳しい使い方はストロボの使い方にまとめました。
どれも共通しているのは、「暗くなった影の部分に、少しだけ光を足す」という考え方です。足しすぎると不自然になります。
あります。むしろ、逆光でしか出ない表現です。髪や輪郭を光らせるリムライトが代表です。
1. 髪や輪郭を光らせる(リムライト)
太陽を背中側に置くと、髪の毛の輪郭に光の線が入ります。正面からの光では絶対に出ない効果です。七五三の着物や、ウェディングのベールとも相性がよく、輪郭が際立ちます。
2. ふんわりした柔らかい印象を作る
順光(正面から光が当たる状態)は、はっきりくっきり写る代わりに硬い印象になります。逆光は、顔の凹凸に強い影ができないため、柔らかく優しい雰囲気に仕上がります。ポートレートで「ふんわりした写真」が好まれる理由の一つです。
3. シルエットとして使う
顔を写さず、あえて人物の輪郭だけを見せる撮り方です。夕方の逆光と組み合わせると効果的です。表情を写さない分、その場の空気や関係性を伝える1枚になります。
太陽の高さが低い時間帯です。朝と夕方は、太陽が正面や背後から差し込みやすくなります。
逆に、夏の正午のように太陽が真上にあるときは、逆光にはなりにくく、代わりに顔の下に濃い影が出る別の問題が起きます。季節と時間帯によって、注意すべき光の問題が変わるということです。
写真を仕事にするまでの手順は、公式メールマガジンで配信しています。撮り方・仕事のありか・値段の決め方を、曜日ごとに分けて隔日でお届けします。登録はメールアドレスだけです。
技術面の基礎はポートレートの撮り方、仕上げはレタッチのやり方、光を足す機材はストロボの使い方もあわせてどうぞ。
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執筆:山野井 孝志(フォレスト出版)
柔道整復師。施術とコーチングの経験はあわせて5万件以上。セラピスト向けのセミナー事業で成約率を10%から60%に引き上げ、後輩のセミナー事業の立ち上げにも携わり、年商6,000万円のビジネスを構築。現在はフォレスト出版に在籍しています。
監修:小椋 翔(フォトグラファーの学校 学校長/通称:オグショウ)
一般社団法人日本ニューボーンフォトグラファー協会 代表理事。経営コンサルタント。現在5社経営。わが子を撮影するために購入した3万円のカメラ1台で、そのまま写真館をオープンし、その後に出張撮影を開始。2017年、カメラマンを育成する「カメラマン全力授業」「フォトグラファーの学校」を全国で開始し、卒業生は1,400名。日本初のセルフウェディングフォトスタジオ「SELDING」を沖縄に2店舗経営。経営コンサルタントとして3,000人以上を支援。著書に『増補改訂版 副業するならカメラマン』(フォレスト出版)。
この記事は、小椋翔さんの著書・セミナー・受講生へのインタビューと、各サービスの公式情報をもとに構成しています。
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