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カメラマンのポートフォリオは20枚以上|4社の応募条件

桜と子を抱き上げる親

「カメラマン ポートフォリオ」で検索すると、上位に並ぶのはプロの作品集を集めたまとめ記事と、サイトを作るためのサービスです。どちらも見ていて楽しいのですが、知りたいこととは少しずれます。

知りたいのは「自分は何を、何枚入れればいいのか」のはずです。

そこで、出張撮影サービスの応募条件を1社ずつ開いて確かめました。枚数の基準は、はっきり書いてあるところがあります。

ポートフォリオとは何を指す?

撮った写真をまとめて、人に見てもらう形にしたものです。冊子でも、Webサイトでも、応募フォームに添付するデータでも構いません。

作品集と混同しやすいのですが、目的が違います。

見る人判断すること
作品集写真を鑑賞する人良いか、好きか
ポートフォリオ依頼する人・採用する人この人に頼んで大丈夫か

つまりポートフォリオは、上手さを見せるものではなく、安心してもらうためのものです。ここを取り違えると、選ばれる写真と並べる写真がずれていきます。

何枚あれば応募できる?

出張撮影サービス4社の応募条件を確かめました(2026年8月時点)。

サービス登録時に求められるもの
fotowa掲載許諾を得ている家族写真の作例20枚以上。有償での家族写真撮影の経験。一眼カメラと編集用PCの所有。18歳以上
ラブグラフ書類審査とオンライン面接。通過後に有料研修を受け、基準に達すると正式採用。一眼カメラとPCの所有、18歳以上
ミツモア「最短1分で登録完了(無料)」。事前の作品審査はない
ココナラ出品型。審査を経ずに自分でページを作って掲載する

出典:fotowa フォトグラファー募集ラブグラフ よくある質問ミツモア プロ登録。いずれも2026年8月18日時点。

数字がはっきり出ているのはfotowaの20枚です。ほかに具体的な枚数を公開しているサービスは見つかりませんでした。

したがって、まず20枚をひとつの目標にすると迷いません。20枚そろう頃には、自分が何を撮る人なのかも見えてきます。

fotowaの条件と報酬はfotowaのカメラマン登録は未経験でもできる?で詳しく扱っています。

砂浜で手を上げる男の子

「掲載許諾」とは何?

fotowaの条件をもう一度読むと、単に「作例20枚以上」ではありません。「掲載許諾を得ている家族写真の作例」と書かれています。

これは見落としやすい部分です。写真の権利は撮った人にありますが、写っている人には肖像権があります。 撮っただけでは、応募にも、SNSにも、自分のサイトにも出せません。

必要なのは、撮影のときに本人(子どもなら保護者)へ次のように伝えて、了解をもらっておくことです。

  • どこに載せるか(応募資料・自分のSNS・サイト)
  • 顔が分かる形で載せてよいか
  • あとから取り下げたくなったときにどうするか

撮り終えてから頼むと、断られます。 撮る前に伝えておけば、たいていは承諾してもらえます。この一手間を知らないまま20枚撮ると、1枚も使えないということが起こります。

審査がないサービスなら要らない?

ミツモアやココナラのように審査がないサービスなら、ポートフォリオは不要に思えます。実際には逆です。

審査がないということは、同じ場所に全員が並ぶということです。依頼者は誰も面接しません。写真と価格と口コミだけを見て決めます。

審査があるサービスでは、審査を通れば運営が仕事を配ってくれます。審査がないサービスでは、選ぶのは依頼者本人です。写真の役割はむしろ重くなります。

入口ごとの違いは撮影の仕事はどこで受ける?で比べています。

実績ゼロなら何を撮る?

fotowaは有償での撮影経験を条件にしています。一方でラブグラフは、未経験から研修を受ける形をとっています。同じ出張撮影でも、入口の高さが違います。

実績が1件もない状態からなら、順番はこうなります。

1. 撮る分野を1つに決める

七五三、お宮参り、家族写真、ペット。まず1つに絞ります。ばらばらの20枚より、同じ場面の10枚のほうが「この人に頼める」と伝わります。

2. 身近な人を撮らせてもらう

このとき最初に、作例として使わせてほしいと伝えます。 順番を逆にしないことがすべてです。 撮り方は子どもの写真の撮り方は?で説明しています。

3. 有償で受ける

金額は小さくてかまいません。fotowaのように「有償での経験」を条件にしているところがあるためです。無償と有償では、扱いが変わります。

4. 20枚まで積む

同じ分野で20枚たまれば、応募できる状態になります。

未経験からの始め方はカメラマンは未経験でもなれる?にまとめています。

作品と、仕事につながる写真は何が違う?

会社員をしながら土日に撮影している卒業生が、始める前の状態をこう話しています。

「入る前までは、SNSとかでポートレートとか無償で撮影してたりとかしてたんですけど、無償でやってたんで、仕事として繋がってなかった」

「カメラマンしてて、仕事につながんないなって一人でずっと思ってて、いろいろYouTubeとかSNSとか探してみたけど、全然成果が出ずだった」

撮っていなかったわけではありません。SNSに出してもいました。それでも依頼にならなかったという話です。

この方はいま、土日だけで月20件ほどの依頼を受けています。

会社員を続けながら土日に撮影している方のインタビュー(約8分)

分かれ目は、写真の上手さではなく並べている写真の中身です。依頼者が見ているのは「この写真がきれいか」ではなく、「うちの家族も、こんなふうに写るのか」です。

したがって、ポートフォリオに入れるのは自分が撮りたかった写真ではなく、これから受けたい依頼と同じ場面の写真になります。七五三の依頼が欲しいなら、七五三の写真を並べます。当たり前に見えて、実際にはここが入れ替わっている人がとても多い部分です。

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紙とWebのどちらで作る?

先に必要になるのはデータです。出張撮影サービスの応募はフォームからの提出なので、紙の冊子は使いません。

用途で分けると次のようになります。

使う場面
データ(フォーム提出用)出張撮影サービスへの応募。まずこれ
SNS個人からの依頼。日々の更新がそのまま作例になる
自分のサイト検索から来た人の受け皿。急がなくてよい
紙の冊子店舗・企業へ直接提案するとき

サイトを作らないと始められないわけではありません。サイト制作でつまずいて、撮るほうが止まってしまうほうが問題です。

入れると逆効果になるのは?

数を増やそうとして、かえって選ばれにくくなる並べ方があります。

分野がばらばら

風景、料理、ポートレート、街角。腕は伝わりますが、何の人なのかが伝わりません。 依頼者は自分の用事に合う人を探しています。

加工が強すぎる

実際の納品と印象が違うと、あとで食い違いになります。ポートフォリオは、そのまま納品できる仕上がりで並べます。

枚数が少なすぎる

3枚では、たまたま撮れた1枚なのか、いつも撮れるのかが分かりません。同じ水準で撮り続けられることが伝わって初めて、頼む判断ができます。

料金の決め方は出張撮影の料金相場は?で扱っています。

よくある質問

スマートフォンで撮った写真でもいいですか?
出張撮影サービスに応募するなら向きません。fotowaもラブグラフも、デジタル一眼レフまたはミラーレス一眼の所有を条件にしています。納品と同じ機材で撮った写真を並べてください。

家族や友人を撮った写真でも作例になりますか?
なります。ただし掲載許諾を取ってください。撮る前に「作例として使わせてほしい」と伝えるのが確実です。

何年前の写真まで使えますか?
期間の指定は見当たりませんでした。ただし機材も好みも変わるので、新しい写真のほうが今の実力に近くなります。

ポートフォリオサイトを作らないと応募できませんか?
できます。応募はフォームからのデータ提出です。サイトは後からで問題ありません。

何枚まで入れていいですか?
上限の指定はありません。ただ多ければよいわけではなく、同じ水準の写真だけを残してください。1枚弱い写真が混ざると、全体がその水準に見えます。

まとめ

  • ポートフォリオは作品集ではなく、頼んで大丈夫かを判断してもらうためのもの
  • 枚数の基準を公開しているのは調べた範囲でfotowaの20枚以上。まずここを目標にする
  • 条件は「作例20枚」ではなく「掲載許諾を得ている作例20枚」。撮る前に許可を取る
  • 審査のないサービスほど、選ぶのは依頼者本人になるので写真の役割は重い
  • 実績ゼロなら、分野を1つに決める → 許諾を得て撮る → 有償で受ける → 20枚積む
  • 並べるのは撮りたかった写真ではなく、これから受けたい依頼と同じ場面の写真

20枚は、撮り始めれば届く数字です。分野を決めた時点で、半分は終わっています。

関連記事:fotowaのカメラマン登録は未経験でもできる?撮影の仕事はどこで受ける?仕事の取り方

※この記事で紹介した卒業生の事例は個人のものであり、同様の成果を保証するものではありません。

※応募条件は2026年8月18日時点で各社の公式ページに掲載されていた内容です。条件は変更されることがあります。応募の前に、必ず公式ページで最新の内容を確認してください。

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執筆:山野井 孝志(フォレスト出版)

柔道整復師。施術とコーチングの経験はあわせて5万件以上。セラピスト向けのセミナー事業で成約率を10%から60%に引き上げ、後輩のセミナー事業の立ち上げにも携わり、年商6,000万円のビジネスを構築。現在はフォレスト出版に在籍しています。

監修:小椋 翔フォトグラファーの学校 学校長/通称:オグショウ)

一般社団法人日本ニューボーンフォトグラファー協会 代表理事。経営コンサルタント。現在5社経営。わが子を撮影するために購入した3万円のカメラ1台で、そのまま写真館をオープンし、その後に出張撮影を開始。2017年、カメラマンを育成する「カメラマン全力授業」「フォトグラファーの学校」を全国で開始し、卒業生は1,400名。日本初のセルフウェディングフォトスタジオ「SELDING」を沖縄に2店舗経営。経営コンサルタントとして3,000人以上を支援。著書に『増補改訂版 副業するならカメラマン』(フォレスト出版)。

この記事は、小椋翔さんの著書・セミナー・受講生へのインタビューと、各サービスの公式情報をもとに構成しています。

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このサイトの監修者の本

『増補改訂版 副業するならカメラマン』小椋翔・著(フォレスト出版)

『増補改訂版 副業するならカメラマン』小椋翔・著(フォレスト出版/2026年2月)
このサイトで扱っている「需要を先に見つける」という考え方は、この本がもとになっています。