七五三 写真 撮り方で調べると、カメラの設定や子どもの表情を引き出すコツが出てきます。どれも、家族が自分で撮る前提の説明です。
依頼を受けて撮るなら、その前に確かめることがあります。その神社で、あなたが撮っていいのかどうかです。
七五三は出張撮影で最も依頼が集まる時期です。同時に、神社の側がいま最も神経を使っている行事でもあります。
有名な神社ほど、外部のカメラマンを断っています。公式サイトに明記されています。
明治神宮(2026年8月20日時点、参拝の作法・ご注意)
プロカメラマンに依頼しての記念撮影はお控えください。
熱田神宮(取材・撮影に関わるお願い)
お宮参り、七五三詣等のプロのカメラマンを同伴しての撮影は許可しておりません。
そして、いちばん踏み込んだのが大阪天満宮です。2026年1月25日にこう告知し、2026年4月1日から実施されています(境内撮影に関するお知らせ)。
お宮詣りと七五三詣りについてのみ 外部撮影業者による撮影(カメラ・ムービー全て)は勿論のこと、家族・親族・友人・知人に違わず境内での撮影を全面禁止といたします(但し、特例措置として、スマートホン・アプリや携帯電話・アプリのカメラのみは除きます。)
カメラマンだけでなく、家族が一眼で撮ることも禁止されました。 スマホだけが例外です。
この3社に共通しているのは、参拝者としては歓迎されているのに、撮影の仕事としては断られているという点です。境内は公共の場所ではなく、その神社の敷地です。
一方で、手続きをすれば受け入れている神社もあります。鶴岡八幡宮は同意書の提出と神事維持初穂料3,000円、顔写真付きの身分証の提示を求めたうえで、祈祷が終わったあとの撮影を認めています(境内での撮影について)。太宰府天満宮はカメラマン組合に加盟して許可証を持つ人だけが撮れる形で、境内使用料はお子さま1人につき3,000円です。
依頼を受ける前に、その神社のサイトを開いてください。 書いていなければ電話で確認します。当日に断られると、お客さまの一生に一度の日が台無しになります。
※ここに挙げた各社の規定は2026年8月20日時点のものです。規定は変わります。必ずご自身で最新のものを確認してください。
依頼を受けてから当日までの動き方は、公式メールマガジンでも説明しています。
七五三の本番は11月です。そして11月は、光が最も早く落ちる時期のひとつです。
国立天文台の暦計算室から、東京の11月15日の値を引きました(出典:国立天文台 暦計算室 各地のこよみ。2026年の値)。
| 11月15日(東京) | |
|---|---|
| 日の出 | 6:16 |
| 南中高度 | 35.9° |
| 日の入り | 16:35 |
16:35です。 15時に集合して、着替えと移動で20分使うと、撮り始めは15時20分。使えるのは1時間強で、最後の30分は光がかなり落ちます。
11月に15時開始の枠を受けてはいけません。 受けるなら14時までです。
一方で、南中高度が35.9°しかないのは有利に働きます。真上から光が落ちてこないので、顔に濃い影ができません。 夏の正午(南中高度77.6°)とは条件がまったく違います。11月の午前中は、七五三にとって一年で最も撮りやすい光です。
七五三の3歳は、慣れない着物を着て、草履を履いて、知らない大人にカメラを向けられている状態です。
出張撮影のfotowaは、60分の撮影で75枚以上の納品を規定しています(出典:fotowa フォトグラファー募集。2026年8月20日時点)。60分で75枚は、48秒に1枚のペースです。
ただし3歳の場合、この60分をまるごと使えるとは考えないほうが安全です。着物と草履は、大人が思うより体力を使います。機嫌がいい時間は前半に集中します。
そこから逆算すると、順番はこうなります。
1. 家族全員の集合写真を最初に撮る(いちばん必要で、いちばん撮り直しがきかない)
2. 子ども単独のカット
3. 両親との組み合わせ
4. 祖父母を含めたカット
5. 後ろ姿、小物、手元などの寄り
「あとで撮ればいい」と思ったカットは、たいてい撮れません。 崩れたあとに立て直すのは難しく、機嫌が戻る前に光がなくなります。
卒業生も、最初のころの受け方についてこう話しています。
「駆け出しの頃って、嬉しくて全部受けちゃうんですよ。ただ受けすぎて、自分のキャパシティ無視して受けちゃって、終わらない」
— 本業を持ちながら夫婦で出張撮影をしている卒業生
11月は依頼が集中します。受ける件数と、1件あたりに残せる時間を、先に決めておいてください。
七五三の写真で、家族が最も見返すのは着物が写っているカットです。何年も経ってから「この着物、おばあちゃんのだったね」という話になります。
押さえるところは3つです。
背景については、混雑する神社で「人が写り込まない場所」を探すより、手前と奥に距離を作って絞りを開けるほうが確実です。人は消えませんが、判別できないところまでぼけます。
七五三は年に一度で、その年齢は二度と来ません。あとで撮り直す、という選択肢が存在しません。
だから、当日にやるべきことは技術より確認です。
技術の話は、この確認が済んだあとの話です。設定は覚え直せますが、撮れなかった日は戻ってきません。
写真を仕事にするまでの手順は、公式メールマガジンで配信しています。撮り方・仕事のありか・値段の決め方を、曜日ごとに分けて隔日でお届けします。登録はメールアドレスだけです。
撮影の基本についてはポートレートの撮り方と子どもの写真の撮り方もあわせてどうぞ。
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執筆:山野井 孝志(フォレスト出版)
柔道整復師。施術とコーチングの経験はあわせて5万件以上。セラピスト向けのセミナー事業で成約率を10%から60%に引き上げ、後輩のセミナー事業の立ち上げにも携わり、年商6,000万円のビジネスを構築。現在はフォレスト出版に在籍しています。
監修:小椋 翔(フォトグラファーの学校 学校長/通称:オグショウ)
一般社団法人日本ニューボーンフォトグラファー協会 代表理事。経営コンサルタント。現在5社経営。わが子を撮影するために購入した3万円のカメラ1台で、そのまま写真館をオープンし、その後に出張撮影を開始。2017年、カメラマンを育成する「カメラマン全力授業」「フォトグラファーの学校」を全国で開始し、卒業生は1,400名。日本初のセルフウェディングフォトスタジオ「SELDING」を沖縄に2店舗経営。経営コンサルタントとして3,000人以上を支援。著書に『増補改訂版 副業するならカメラマン』(フォレスト出版)。
この記事は、小椋翔さんの著書・セミナー・受講生へのインタビューと、各サービスの公式情報をもとに構成しています。
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