ブライダルカメラマンは、写真の仕事の中でも入口になりやすい分野です。求人も多く出ています。
ただ、現役のカメラマンが書いているものを読むと、評価が割れます。
一方では「絶対にしたくない撮影」と言われ、もう一方では「素晴らしい仕事だと思う」と書かれています。
どちらも本当だと思います。 分けて見ていきます。
現役のカメラマンが、タイムスケジュールを公開しています(やめとけ、カメラマンは)。
10時に挙式が始まる場合です。
終わるのは14時過ぎ。 現地入りから6時間以上です。
そのあいだの状態も書かれています。
ずーっとミスしたらダメ。新郎新婦と喋って2人の緊張を和らげる。進行の邪魔はしたらダメ。トイレや水分補給は全然出来ない。
同じ記事に、理由が6つ挙げられています。
1. 暗くなったり明るくなったりいきなりする
2. 撮影ミス出来ない
3. 暗い場面で歩き回ってる人を撮るのは難しい
4. 要望が多い
5. 撮ると喋ると考えるを同時進行
6. タイムスケジュールがタイト過ぎる
1と3は、技術の話です。 会場の照明は演出のために動きます。暗い中を動く人を、失敗できない状況で撮る。難易度は高いほうです。
5が、意外と重いところだと思います。 撮影しながら、新郎新婦と話し、次の動きを考える。カメラを構えているだけの仕事ではありません。
機材の判断はストロボの使い方、集合写真の並べ方は集合写真の撮り方にまとめました。
ここが、この記事でいちばんお伝えしたいところです。
同じカメラマンが、金額を公開しています。
お客さんが式場へ支払ってる額は数十万ですが、カメラマンの手元に入るギャランティって1〜3万位なんですよ
そして、こう続きます。
私はお客さんから直接結婚式の撮影を依頼頂いたら11万(税込)でご案内してます
同じ1日の仕事で、1〜3万と11万です。
違うのは腕ではありません。誰から受けているかです。
式場や撮影会社の下請けとして入るか、新郎新婦から直接受けるか。そこで3倍から10倍変わります。
この方は、下請けの条件についてもはっきり書いています。
ギャラ安いけど要望は全て聞いてね? と言われるのが普通ですし、当たり前です
そして結論が、これです。
撮影の難易度と報酬金額が全く合わない
「きつい」の中身の大半は、ここだと思います。 仕事が難しいことではなく、難しさに報酬が見合っていないこと。
料金の決め方は出張撮影の料金相場、業務委託で受けるときの確認事項はカメラマンの業務委託とは?にまとめました。
10年以上ブライダルを撮ってきた方が、実例を書いています(婚礼撮影(ブライダルカメラマン)を辞めた理由。)。
快晴のガーデンで写真を撮りたかったのに雨なんて困る。晴れにしてほしい
天気を変えろ、という要求です。
もうひとつ挙げられているのが、ホテルでの挙式なのに、別のゲストハウスの写真をA4で10枚ほど渡され、同じものを全部撮ってほしいと当日に言われた、という例です。
技術では解決できない要求が来ます。 ここに耐えられるかどうかは、腕とは別の問題です。
同じ方が、辞めた理由を書いています。「稼げないから」ではありませんでした。
気力、体力共に、お二人に寄り添えなくなったから
そして、こうも書いています。
基本的には素晴らしい仕事だと思う
その一瞬一瞬を残させて頂けるのは、やはりカメラマン冥利に尽きる
仕事そのものを否定していません。 続けられなくなった、という話です。
この違いは大きいと思います。 「割に合わない構造」と「仕事の価値」は、別のものです。
未経験から出張撮影を始める手順は、無料のオンライン講座で公開しています。全4部で、収益の試算まで入っています。登録はメールアドレスだけです。
まとめると、こうなります。
下請けから入るメリット
下請けの限界
現実的なのは、片方だけにしないことだと思います。 下請けのブライダルカメラマンとして場数を踏みながら、直接受ける導線を別に作る。
受注の導線づくりは、無料のオンライン講座の第3部で説明しています。
わたしたちが公開口コミ1,978件を数えたときも、値段に触れた口コミは6件しかなく、「安かった」と褒めたものは1件もありませんでした(出張撮影で選ばれる人は何が違う?)。
安く受け続けることが、選ばれる条件にはなっていません。
※引用は各筆者が公開している文章です。金額や条件は個人の事例であり、成果を保証するものではありません。
この記事をシェアする
執筆:山野井 孝志(フォレスト出版)
柔道整復師。施術とコーチングの経験はあわせて5万件以上。セラピスト向けのセミナー事業で成約率を10%から60%に引き上げ、後輩のセミナー事業の立ち上げにも携わり、年商6,000万円のビジネスを構築。現在はフォレスト出版に在籍しています。
監修:小椋 翔(フォトグラファーの学校 学校長/通称:オグショウ)
一般社団法人日本ニューボーンフォトグラファー協会 代表理事。経営コンサルタント。現在5社経営。わが子を撮影するために購入した3万円のカメラ1台で、そのまま写真館をオープンし、その後に出張撮影を開始。2017年、カメラマンを育成する「カメラマン全力授業」「フォトグラファーの学校」を全国で開始し、卒業生は1,400名。日本初のセルフウェディングフォトスタジオ「SELDING」を沖縄に2店舗経営。経営コンサルタントとして3,000人以上を支援。著書に『増補改訂版 副業するならカメラマン』(フォレスト出版)。
この記事は、小椋翔さんの著書・セミナー・受講生へのインタビューと、各サービスの公式情報をもとに構成しています。
月・水・金・日の18時30分。撮り方の手順、料金の決め方、依頼の受け方。1通5分で読み終わる分量です。購読は無料で、解除はいつでもできます。